いつの時代に生まれるのが得なのか経済、科学技術の観点から考えた
僕は人と違ったことを考えるくせが昔からありますが、人はいつの時代に生まれるのが得なのか、という抽象的で答えのなさそうなことについて疑問に思っています。
戦争や疫病が多発している時期に生まれるのは大半の人達にとって損だということは明らかです。そして、抽象的ながら石器時代のような昔の時代に生まれるよりも、現代に生まれる方が得だと思います。しかし、もう少し細かい視点で、日本はこれからお先真っ暗で若者はかわいそうだ、という声も聞こえてきます。
本当に生まれるのに得な時代がもしあるとしたら、それはいつなのでしょうか。この記事では、経済、テクノロジーの観点からいつに生まれるのが得なのか考えて見ました。
経済的な観点から
まず、僕は経済学専攻なのでまず経済的観点から考えてみます。経済的観点から見ると、明らかに現代に生まれた方が得だということができます。
豊かさの指標である一人当たりGDPの推移を示したグラフでは、紆余曲折がありながらも、現代に進むにつれて経済的に豊かになっていることが示されています。
特に産業革命後、機械化によって人類の生活水準は劇的に上昇しました。オランダの経済学者のルトガーベルグマンは自著、隷属なき道の中で、21世紀の一般庶民の生活水準は中世の貴族の生活よりも上である、と語っています。
テクノロジーの観点から
次に、現代に生きる私たちにとって不可欠な存在であるテクノロジーの観点から考えてみます。結論からいうとテクノロジーの観点からも遅く生まれた方が得です。
テクノロジーが高度に発達した現代では、無料で、ハーバード大学、イエール大学といった最高峰の教育を受けることができます。インターネット、グーグル、スマホの登場により図書館にいって時間をかけて調べなくても一瞬で大半の情報にはアクセスできるようになりました。(あれ、10年前の人たちと今の人たちには勉強する自分を高める環境において大きな格差があるような?)
さらに、つい10年前までレンタルしなければ見れなかった映画、ドラマも月たったの1000円払えばネットフリックスで見れてしまいます。スポティファイ、アップルミュージックに登録すれば、月たったの1000円でほとんどの音楽が手に入ります。これからの日本の若者はかわいそうだ、という声を聞きますが本当にそうでしょうか?
それと、今は、テクノロジーがもの凄いスピードで進歩している人類3度目の革命期に入ったばかりです。こんな刺激的な時代に生きられることは本当に幸せなことだと思います。
結論
結論は、経済的に、科学技術の進歩の観点からは遅く生まれた方が得だということになります。個人個人の観点からみると、その人がその時代に合っているのかが重要だと思います、が概して遅く生まれた方が得です。
特に日本にいると、これからの若者はかわいそうだという声を聞いてうんざりしますが、必ずしもそんなことはない、ということがわかっていただければ幸いです。